|
一 隅 を 照 ら す
−伝教大師の六念を中心にして− 比叡山延暦寺乗実院住職 真嶋康祐師講話 Majima Koyu | ![]() |
ご紹介がございました真嶋でございます。ちょっと高い所からでして、私は自席の控席でいいと言ったんですけど、やはりカッコつかんものだから、上へあがれということで。
![]() 戸津説法を勤仕される生田孝憲師 (平成2年8月、大津市の東南寺で) |
![]() (延暦寺提供) |
![]() シンバル状の楽器 |
また次に、これをお願いしているんです。
今は、もう贅沢が当たり前で、何でもかんでも当たり前。けれどもお袋さんは、そんな快適さに適応した、そんな時代ではないでしょう。暑けりゃ1枚脱いで、寒けりゃ1枚着たらいいんだよ、と言って教えたはずですけど、それが寒ければ暖房があって当たり前、暑ければ冷房があって当たり前。それがすべてを悪くしていくわけじゃないですか。だからそういったことを含めて家庭のいろなんな導きというものが非常に大事だということですよね。お互いが空気のような存在であって、そしてお互いが支え合って行けば、最高の幸せでしょう。
これかなりすごい歌だと思いますね。この歌を皆さんに聞いていただこうと思って、今日は寄せてもらったんです。この歌がすべてじゃないかなと。この八塚さんはすごい方だなと。私は逢っていないのですが、思うんです。自分が先生を辞めてまで介護する、この人は自分の生みの親じゃないです、育ての親です。育ての親に、なおかつ、これだけできるか。これからは本当にこういう時代になっていくんじゃないかと。すべてがこういう形でもって心の奉仕、世話が、宗教、仏教の教えの大きな中心になっていくんじゃないかと。それぞれのお寺にお邪魔したら、お互いが聞き上手になっていただくことが大事ですね。今、聞き下手ということをよく言います。話し上手は聞き上手ですよ。お寺にお参りし、ご住職、寺庭婦人の方々に話を聞いてもらいに行くことによって、心が癒されるようになってほしいわけです。
みんな今、命を粗末にするということが何でかといったら、マンションでは犬が飼えないとかいうんですね。だから心が通じあわない。やっぱりお互い慈悲、慈愛というものがなくなってしまうんじゃないかなと。だから、伝教大師の六念をもうちょっと触れていこう、深めていきたいのですが。
おしまいは、これは皆さん耳がタコになっていると思いますが、やはり我々の宗祖伝教大師は素敵な教えをたくさんお残しでございます。中でも、やはり素敵なのは忘己利他(もうこりた)の御教えだと思いますね。|
平成10年11月17日に松山市のメルパルク松山で開催された平成10年度天台宗四国教区総合研修会 での真嶋康祐師の講話をもとに編集いたしました。1999/10/3版 |